美容の仕事に就きたい、美容師免許をとって就職したいといった若者が学ぶのが、美容系の専門学校です。
一般的に専門学校への入学は、学力試験を課す大学入試に比べて、あまり難しくないというイメージがありますが、実際のところ美容系の専門学校ではどのような入試を行なっているのでしょうか。
入試方法を複数設けている学校もある
美容専門学校は全国に沢山あります。
とりわけ東京には専門学校が集中しており、全国から入学志望者が集まります。
入試の方法は学校により異なります。
とある都内の有名な専門学校の場合、一般入試の他にAO入試、さらに指定校推薦入試に高等学校長推薦入試、さらには外国からの学生を受け入れる留学生入試もあるようです。
ここでは、この学校を例にそれぞれの入試を詳しく見ていきます。
それぞれの入試方法の出願条件や入試科目
〇AO入試とは
アドミッションズ・オフィス入試といわれ、受験者の人物像を学校側が求める学生像と照らし合わせて合否を決める入試方法です。
筆記試験はありませんが、作文や面接、エントリーシートによる書類審査などから意欲や個性に重点が置かれます。
〇指定校推薦とは
専門学校側が指定した高校に推薦枠を設けます。
そして高校側で、その専門学校への進学を希望する生徒の中から校内選抜を行ない、選抜された生徒が専門学校の面接や作文、書類審査を受けて合否が決まる試験です。
〇高等学校長推薦入試とは
高校の校長が推薦できる生徒で、学校側の条件と合致しており、面接に作文、書類審査の結果で合否が決まります。
なお、試験を受けてから1週間程度で決まるようです。
〇留学生入試とは
意欲のある外国籍の生徒を受け入れる入学試験ですが、出願にあたり日本語能力や自国の学校教育において、12年の課程を修了しているなど全ての条件を満たす必要があります。
作文や面接、書類審査が課せられる他に、筆記試験もあるようです。
〇一般入試とは
高校もしくは中等教育学校を卒業または卒業見込みの人や最終学歴が中学校卒業であっても18歳以上で専門学校の入学資格審査または大検を含む高等学校卒業程度認定試験に合格した人のいずれかであれば出願できます。
入試は面接に作文、書類審査が課せられます。
留学生入試以外の入試は、筆記試験は課せられないことが分かります。
筆記試験を課さない学校が多い理由
美容系の専門学校で学ぶ生徒は、将来美容師としてヘアサロンに入社したり、メイクアップアーティストとして活躍したい人たちです。
美容の仕事は、美的センスと技術の高さが要求されます。
手に職をつけるためには、美的センスや積極的に技術を身に着けようとする意欲が必要になります。
そういった理由から、学力を測る筆記試験よりもセンスや意欲を知るために作文や面接に重点を置いた入試方法が採られています。
そのため、元々美容の仕事を志望する人以外にも、学力にはあまり自信はないけど、手に職をつけて働きたいという人や高校を中退してしまったけれど、技術を身に着けて学歴よりも実力で勝負したいと考える人も学んでいるようです。
〇まとめ
将来美容師などの美容の仕事に就きたい若者が学ぶのが、美容専門学校です。
入試方法は、一般入試の他にAO入試や指定校推薦など複数の入試方法を設けている学校は少なくないようです。
専門学校により異なりますが、多くの美容系専門学校は入試に学力を測る筆記試験がないようです。
その理由として、美容師やメイクアップアーティストといった美容の仕事は、学力よりも美的センスや技術が物を言う世界であるためです。
美的センスは、美容への関心が高くないと磨かれませんし、技術は積極的に身に着けようという意欲がない限り高めることができません。
そのため、受験生の意欲や美容への関心を知るために、作文や面接など学力試験では測ることのできない試験に重点を置きます。