美容の仕事のなかでも人気の高いネイリスト。ヘアやアイラッシュを仕事にする場合は美容師の国家資格が必要ですが、ネイリストには国家資格はありません。その代わり、JNECネイリスト技能検定試験という資格があります。今回はネイリストの資格のなかでも、基本となる技能検定試験についてご紹介します。
JNECネイリスト技能検定試験とは
JNECネイリスト技能検定試験とは、ネイリストとしての基礎的な知識や技術があることを証明する資格です。ネイルサロンに就職したいと考えるのであれば、資格を持っているかを必ず確認されます。ネイリスト技能検定試験は、公益財団法人である日本ネイリスト検定試験センター(以下JNEC)が実施しており、義務教育が終了していれば受験が可能です。3級、2級、1級に分かれており、それぞれ筆記試験と実技試験があります。1級、2級を受験するためには、その下の級を合格していることが必要です。
JNECネイリスト技能検定試験を取得するには
試験は全国12か所、年2~4回開催されています。時期は級ごとに異なり、2級、3級は例年4月、7月、10月、1月の年4回、1級は4月、10月の年2回実施されています。また、2020年より盛岡会場のみ、年2回となっています。受験だけであれば、最短6ヶ月で1級まで受けられそうに見えますが、学習時間や練習時間、モデルの確保を考えると、12~18か月ほどかかるのが現実的です。
申込はWebや郵送から可能で、受験料は3級6,800円(税込み)、2級9,800円(税込み)、1級12,500円(税込み)です。試験には、3級と2級はモデルが必要となるのがポイントです。モデルは15歳以上で爪とその周りの皮膚に疾患がないことのほか、決まった色のポリッシュを塗ることなど細かい条件があります。1級のみ、モデルハンドの使用が認められています。試験要項は回ごとに変更が加えられることがあるため、必ず自分が受験する回の試験要項を入手し、細かくチェックしましょう。
JNECネイリスト技能検定試験の取得は独学では難しい
スクールの費用は、まとまった金額が必要となるため、独学で受検を目指す方もいるでしょう。近年では試験のための、さまざまなWebサイトや動画があり、独学でも学べそうに見えます。しかし実際には、独学のみでは難しいのが現状です。
ネイリスト技能検定試験の合格率を見ると、基礎である3級は80%以上ですが、2級は40%程度、1級では30%台です。独学で合格できるのは3級までと思った方がよいでしょう。独学で誤ったクセをつけてしまい、合格できずにスクールに入り直す方もいらっしゃいます。スクールでは正しい知識技術はもちろん、試験合格のポイントを教えてくれますし、施術の様子を直接見て指導してもらえたり、分からない部分をすぐに聞けたりする環境が調っています。
ネイルスクールにはさまざまな種類があります。ネイルだけを教えてくれるスクールのほか、美容専門学校でもネイリストコースが設けられているところもあります。美容専門学校ではネイルに限らず、美容について幅広く学びながら、ネイルについてもプロの指導が受けられます。美容専門学校のなかには、検定試験の認定会場となっている学校もあり、自校でストレスが少なく受験できる場合もあります。
まとめ
今回は、ネイリストの基本的な資格であるJNECネイリスト技能検定試験について解説しました。JNECネイリスト技能検定試験は、ネイリストとの基本となる知識や技術を問われる試験です。上級の資格を取得すれば、サロンへの就職で有利になります。また個人サロンを開業する際にも集客で有利になります。独学では知識や技術が偏りやすいため、ネイリストコースを設置する学校などできちんと学ぶことが近道です。資格取得を目指して学ぶことで、どんなお客さんにも対応できるネイリストになることができます。きちんとした知識と技術を身につけることで、ネイルを通してお客様を幸せにできるネイリストになりましょう。