美容師になるためには国家試験に合格する必要があります。美容専門学校で技術や知識を学び、さらに国家試験対策もできます。入学し卒業できれば取得できるわけではないのですが、国家試験に合格しなければスタートラインにも立てません。ではどの学校でも良いのかと言えば、自分次第ではありますが学校の質は重要と言えます。
美容師になるための年2回の国家試験の内容
美容師の国家試験は年2回あり、毎年2月と8月におこなわれます。美容専門学校在学中には2月の国家試験に挑戦する形になります。この国家試験はどの様のものなのでしょうか。内容としては2種類の形で試験がおこなわれ、筆記試験と実技試験に分かれています。
筆記試験は全国統一で定められた科目になっており、実技試験は美容の技術が試験になります。2月と8月の試験では合格率も異なり、2月は全国平均で80%程の合格率に対して8月の試験では低い時で40%程の合格率に差があります。2月試験の際には美容専門学校の在校生が試験を受けるので、勉強して間もないことや国家試験対策に十分集中できる環境の面から有利です。
8月受験は2月の際に不合格で再チャレンジとして受ける方や、受験資格がある方が受ける比率が高いです。環境的に働きながら試験対策をしている場合も多いことや、学校で学んだ知識が日が空くことで劣化している背景があり合格率に差が出ている状況です。
美容師になるには素晴らしい技術や知識を持っていても、合格して有資格者にならないとなれません。その意味でも、この国家試験合格をより確実にするために合格率を基準に美容専門学校を選ぶ方は多いです。
美容師国家試験合格率以外の判断基準
国家試験に合格することが重要なので、学校選びに学校の国家試験合格率で選ぶのは正解と言えます。しかし合格率は重要な要素の1つであり、それだけで選ぶわけにはいかないでしょう。学校によって設備や生徒数、学費も異なります。
自分の環境に合わせて選ぶことが重要であり、例え合格率が高くても通いにくかったり自分に合わない学風の場合、自分にとって国家試験合格できる様な学びの環境ではないかもしれません。学校の力で合格できるのではなく、結局は自分次第なのです。合格率以外に検討しないといけないのが、親の協力になります。
自身の力で学校に通う様な社会人枠の方もいますが、美容師を目指す大半の方は未成年で親の支援が必要です。学費も学校によって異なり、通学のしやすさも交通費に関わってきます。もしも遠方なら賃貸も検討する必要があり、学費に加えて賃貸料や生活費を親が負担する必要があります。
さらに生活費のために学業の傍らバイトをする必要があると、合格率の高い学校でも自分が学業に力を注げない場合もあります。この様に合格率以外では通学のしやすさや学費、学風と言ったさまざまな面で自分の状況に合う学校であることが大切でしょう。
自分に合う学校を探すためには見学は必須
美容専門学校は全国どこでも一緒ではなく、学校によってさまざまな特徴があります。パンフレットや資料請求した紙面で学費や特徴を確認することはできます。しかし細かい所や学風、在校生の様子に就職先等は実際に見てみないとわからないでしょう。
入学して失敗したと思わないためにも、パンフレットやネット等与えられる情報だけでなく自分自身で体感してみることが大切と言えます。見学会は多くの美容専門学校でおこなっており、授業の様子や実技の授業を体験することもできます。
疑問点も質問で解消できる機会もありますので、入学に対する不安も解消されやすいでしょう。国家試験合格率は重要ですが、学生である時間も人生で貴重な時間です。楽しく学べて夢を抱ける様な環境を探すのに、与えられた資料だけでなく自分の目で確認し体験することが、自分に合った学校を選べる近道でしょう。
美容専門学校によって力を入れている部分は異なり、例え美容師国家試験合格率が高くても、自分に合わない場合もあります。国家試験に合格できる学校と言うのは実はなく、自分次第と言えます。それならば自分に合った学びやすい環境を選択することが、貴重な学生生活を楽しく過ごせることにも繋がります。情報は得やすい社会ですが、与えられた情報だけでは良い部分ばかりで自分にとって良いのかはわかりません。だからこそ見学をし、自分の目や肌で体験し選抜することが大切なのです。