美容の仕事はいずれも専門的な技術や知識が必要で、それを学ぶには美容専門学校に通うのが一般的です。
2年制や3年制のところが多いですが、東京などの一部には通学年数の短い1年制というところもあります。
一般的な専門学校との違いや選ぶ際のポイントを知っておけば、進路候補の一つになり得るでしょう。
幅広い分野の知識をまんべんなく学ぶカリキュラム
美容専門学校には通学年数が1年というところがあります。一般的な2年制学校などとの違いはカリキュラムで、幅広い知識をまんべんなく学ぶという内容が多いです。そのため、いろいろ勉強して自分に合った仕事を見つけたい人や、本格的に勉強する前に地となる知識を身に付けたい人に人気があります。
「1年制と2年制」といったようにコースを複数扱うところもあり、学校によっては合った方を選べます。年数が違っても図書室など共有できる部分もあるため、特定の学校の1年制コースを選ぶことで勉強の質が上がることもあります。就職サポートや技術支援が充実していることは変わらないため、1年制の専門学校からでも希望した職業に就くことは可能です。
卒業が早いうえに資格取得のサポートもあるので、資格勉強の一環として入学する人もいます。資格勉強をしつつ実習経験を身に付けるという勉強法もありではないでしょうか。
また、通学時間が昼間と夜間にわかれており、ライフスタイルに合わせて通えることも特徴です。例えば、夜間なら昼はアルバイトで学費を稼ぎ、夜に勉強するといったことができます。
短期だから生活に合わせやすいのがメリット
1年制では通学期間が短い分、支払う学費も少なめです。美容のことを勉強したいけど大きな学校に行く余裕はない場合には、選択候補になり得るでしょう。
通学時間を変えるなどでアルバイトとの両立がしやすいほか、支援制度を利用できることもあるため、学費のフォローがしやすいことも1年制学校の特徴です。また、自身を脅かすような生活になりにくいことも大切なポイントです。
専門学校の多くは勉強が進むペースが早く、一度でも授業を欠席したりすると取り戻すことが難しくなります。通学時間の選択や安い学費のおかげで、自分の生活ペースを守ることもやりやすくなります。
無理に勉強とアルバイトを両立させようとして体を壊すことも多々あるため、体調管理がしやすく生活の負担になりにくいことは、大きな魅力ではないでしょうか。
直通でなれるのは国家資格がない業種
1年制の美容専門学校では、実技演習と座学で幅広いことを学びます。美容の技術以外にも薬剤知識や細菌の消毒法といったことも勉強するため、1年間の勉強密度がとても高いです。
卒業後になれる職業は、エステティシャンやメイクアップアーティストが一例です。勉強したことの多くを活かせるため、専門学校を出てからすぐに活躍することも可能かもしれません。
ただ、卒業後すぐになれる職業は、前述の2つのような「国家資格がない業種」に限られます。理由は卒業だけでは試験を受ける条件を満たさないからで、受験条件が「専門学校で最低2年間の勉強をした人」と法律で決まっています。
別の学校に入学すれば受験資格は満たせますが、学費などを多めに用意することにもなり、就職にかかる時間も長引いてしまいます。1年制の学校だけでは試験を受けられないため、国家資格が必要な職業に就きたい場合は注意しましょう。
1年制の美容専門学校は通う年数が短い分、学費やライフスタイルを考慮しやすいことが大きな魅力と言えます。
ただ、卒業しても国家試験の受験条件に満たないなど制限される要素もあるため、将来に合わせて入学を決めることが重要です。美容の仕事を将来の選択肢に加えるなど、できることや知識を増やす場として活用すれば、幅広い就職先が見えてくるでしょう。