大学や専門学校には学生寮があるところもあります。学生寮とは特定の学校に通う学生のみが住める寮のことです。では、学生寮とはどんなところなのでしょうか?この記事では学生寮に入ったあとの生活や、メリット・デメリットについて簡単に紹介します。自宅から通うかアパートを借りるか、学生寮に入るか迷っている方は必見です。
学生寮はどんな生活ができる?
ライフスタイルによって変わりますが、(独)日本学生支援機構(JASSO)が発表した平成26年度の学生生活調査では、次のような結果が出ました。
■住居・光熱費・通学費は月2万4,000円ほど
学生寮に住む学生は住居・光熱費・通学費が月2万4,000円ほどで、アパートで暮らしている学生に比べると1か月あたり1万3,267円安くなっているとのことでした。学生寮の位置によって変わりますが、学生寮に住んでいても通学費が月1,242円かかるようです。
■食費は月2万円
学生寮に住んでいる学生は食費が月2万円ほどと、アパートに住んでいる学生とあまり変わらない結果でした。食費に関してはアパートに住む学生と同様のようです。
■生活費はアパートに住むよりも安い
学費をのぞいた生活費だけを見てみると、アパートに住む学生が月8万6,583円、学生寮に済む学生が月6万8,442円、自宅に住む学生が月3万3,167円となりました。親元を離れて一人暮らしをする場合、家賃が安い学生寮の方が安いようです。
学生寮に入るメリット
アパートに比べて生活費がかからない学生寮ですが、メリットはそのほかにもあります。
■美容専門学校の学生寮にはカットルームがついていることもある
美容専門学校の学生寮には、カットルームがついている物件もあるようです。マネキンを固定するためのスタンドや大型ミラーなど、学校で学んだことが復習できるような設備が整えられています。授業の予習や復習を積極的にしたい学生は、このような設備が整っている寮がおすすめです。
■家賃が安い
学生寮に入るメリットはいくつかありますが、やはり家賃が安いという点はとくに助かるのではないでしょうか。地域にもよりますが、立地によっては1Kでも家賃が高い物件はごろごろとあります。とくに女子大近くのアパートはオートロック付きの女性専用アパートもあり、家賃も強気なところもあるようです。しかし、学生寮は特定の学校の学生しか入居しません。外部の人の出入りが少ないことで安心感もあります。
■家具家電がついている
もともと家具家電が揃えられていたり、卒業した先輩がそのまま寮に残して出て行ったりしていることもあります。そうすると、一人暮らしに必要な最低限の家具家電は簡単にそろえられるでしょう。大きな家電を卒業時にもらってくれる後輩がいれば、引っ越し代金を節約することもできます。
■通学費がそれほどかからない
多少の出費はあるようですが、通学費はあまりかからないようです。学生寮は大学のキャンパス近くに建てられていることも多く、電車やバス1本で通学できたり、頑張れば徒歩や自転車で通学したりすることもできるでしょう。通学費がそこまでかからないのも、学生寮の魅力です。
■格安の食堂が利用できる
学生寮によって違いますが、寮内に食堂が備わっていることがあります。朝食と夕食は寮の食堂で、昼食はキャンパス内の食堂を利用すれば格安で済ますことも可能です。自炊する能力は育ちませんが、格安で充分な量、健康的な食事ができるため、料理が苦手な方や食費を抑えたい方はおすすめです。
学生寮に入るデメリット
さまざまなメリットがある学生寮ですが、その反面デメリットも存在しています。よいところも悪いところも、表裏一体なのが学生寮です。
■1人だけの時間が難しい
大学近くのアパートに住んでいると、「友人が毎週必ず家に立ち寄って夕食を食べて帰る」という経験をした方も多いのではないでしょうか。大学近くのアパートでそれなのに、一緒に学生寮に住んでいれば好きな時間に訪問できるため、プライベートな時間が少なくなるというデメリットがあります。友人とのコミュニケーションも楽しく孤独感が和らぎますが、1人の時間が好きな人は少しうっとうしく感じるかもしれません。
■寮独自のルール
高いセキュリティや快適な共同生活のために、両独自に設けられたルールがあります。たとえば門限や入浴時間、洗濯、掃除、ゴミ出しなどです。アパートに住んでいれば何時に帰っても何時に入浴しても構いませんが、寮ではそうはいかないようです。セキュリティは高いですが、自由度が下がる点がデメリットです。
■トイレや風呂が共同で掃除当番もある
トイレやお風呂が共同の学生寮もあります。そういった共同部分がある学生寮では、掃除を当番制にしていることもあります。しかし、他人と共同で使用することに抵抗がある人や、ましてや「他人が使った後の掃除を自分がするなんてとても耐えられない!」という方もいるでしょう。しかし、学生寮は人間関係も大切です。こういったルールが守れなければ、学生寮での生活には向いていないでしょう。
美容専門学校の学生寮の生活やメリット・デメリットについて解説しました。これから進学される方は、まずは学生寮の物件を探してみましょう。美容専門学校の学生寮にはカットルームが備えられているケースもあり、授業の予習復習にはピッタリです。専門学校の学生寮にはそうした学生向けの設備が整えられていることもあるため、まずはそのような設備がある寮がないか探してみましょう。